チャレンジテストってとんでもないテスト、廃止・撤回を!
全教の定期大会に出席しました。
大教組の小林書記長のごあいさつの中で、チャレンジテストの話を聞きびっくり。
大阪府では府の高校入試に対して、1月に行われるたった1回のチャレンジテストによって、これまで各中学校が責任をもって行っていた生徒の成績評定が無理やりに変更を強制されているというんです。
例えば英語の評定が1学期に「5」、2学期にも「5」であった生徒がチャレンジテストで40点台だったため2ランクも下げられ、内申書の学年評定が「3」に落とされるなどたった1回のテストで1年間の評定を変更させられるといった事例が府内各地で大量に生じ、茨木市では保護者からの苦情が700件も殺到しているなど、各学校で問題になっているようです。
日々の授業でいくら頑張っていても、年1回のチャレンジテストで良い点数を取らなければ高校入試の内申書の評定は下げられ、逆に普段の成績が悪くてもチャレンジテストさえいい点を取れば評定が上がるということになります。そうなれば、学校を休んで塾でテスト対策をするなど、学校を軽視し必ず「荒れ」が広がると言われました。府教委は各学校に学校が評価している内容をチャレンジテストの評定で訂正するよう強要しているとのこと。
来年度の入試に向けて6月には中3のチャレンジテストが予定されているそうですが、中1、中2では生徒個々の内申書の評定を決定するのに対し、中3では学校全体の評定平均が決定される団体戦というか共同責任という状況になるそうです。
「大阪教育」という新聞の資料によると、チャレンジテストの点数による内申書の評定範囲は
○必ず評定が上がる――「中2・国語」では、83点以上「5」、71点以上「4」、56点以上「3」
○必ず評定が下がる——「中1・英語」では、50点以下「3」、27点以下「2」、11点以下「1」
中3のチャレンジテスト、団体戦とは、学校の評定平均にトータルで合わさなければならない。例えば、
○「有利」な中学校(評定平均「3.7」の上位校)の場合――上限4.0で、10人に配分すると――
5,5,5、4,4,4,4,4、3,2となり点数のいい人が多くなります。
○「不利な中学校(評定平均「2.2」の下位校)の場合――下限1.9で、10人に配分すると――
4,3,2,2,2,2,1,1,1,1と低い方にシフトされます。
テストは5教科だけですから、体育や音楽、図工、家庭科など5教科以外の教科は無視され評定平均で評定の範囲が決定されます。教科の評定が1違うと入試当日のテストの点数では10点の差がつくそうです。1に判定されたら、行ける高校は無いと先生方は嘆きます。
この中学校の評定平均では希望の高校に入れない、評定平均によって全中学校が格差付けされ、入試に「有利」・「不利」な中学校がつくられるなど、極めて不公平な入試になります。
さらに重大なのは、来年度以降の入試から、1,2年の評定が内申書に加えられ、実質、中1から激しい高校受験競争が始まることです。内申書の脅しで子どもたちをテスト競争に駆り立てる入試の前倒しは許せません。
これは大阪だけのやり方だそうで、安倍政権のもとでの教育改悪だけでなく大阪維新府政による教育壊し、政治的介入だと保護やの方々に伝える必要があります。教育分野一つとっても参院選挙は大きな岐路に立っているといえます。
池田ではどのような対応がされているのでしょう。そのまま受け入れるつもりでしょうか。一日も早く府教委に声をあげやめさせるべきです。