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藤原みち子の活動日記

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既存の総合福祉条例、障がい基本条例を廃止し「池田市支え合いを大切にする福祉のまち基本条例」の制定?

2016年6月9日(木)

既存の総合福祉条例、障がい基本条例を廃止し「池田市支え合いを大切にする福祉のまち基本条例」の制定?_c0133422_1541775.jpg 今日は今年度初めての厚生委員会。

 委員長は、公明党の多田議員。副委員長は市民クラブの中田議員。そして、浜地委員(自民同友会に戻りました)、渡邉委員(市民クラブ)と私の5人(委員長を除くと実質4人)で審査委託された5件の案件を審議しました。

 1件目は、「池田市支え合いを大切にする福祉のまち基本条例」を新たに制定し、これまでの「池田市総合福祉条例」と、「池田市障がい者基本条例」を廃止するというもの。

 本会議質問ではこの条例を基本条例とすることについて、地域福祉をキーワードにしているとの答弁がありました。条例の名称にも「支え合い」という言葉を入れているのは、自助、共助、公助の、自助・共助に重点を置きたいという事なのかと聞きますと、まず自助、そして共助、公助へと進むとの答弁。やっぱり!の思いです。自分のことは自分でしなさい、自分で対処できなければ、地域で助け合いなさい、池田市に頼るのはそれでもダメな時にしなさいと言われているようです。

 憲法は時の権力者を縛るもの、決して国民を縛るものではない…これは条例にも当てはまります。憲法や地方自治法にあるように住民の福祉の向上のために、条例をつくりそのための施策を進めるのが行政の役割。自分でできることは誰だって自分でやります。手を差し伸べていただくご近所に頼る場合もあります。でも、誰もが健康で文化的な生活を営むことが出来る様にするのは行政の役割。そのための条例に初めから、自助が1番で共助・地域の支え合いを前面に出した条例案に驚きました。

 行政による福祉だけではだめ、住民相互だけでもダメ、いまは両方による支え合いが大事、とのこと。言わんとすることは解りますが、行政が責任をもって市民の福祉を守る施策を行う事。その上で地域の支え合いの醸成をはかり協力を得るとすべきで、最初から地域の支え合いをあてにするというのはどうなんでしょう。

 また、これまでの総合福祉条例は「すべての市民が健康で心豊かに安心した生活を送りともに社会参加できる福祉のまちの実現をめざすものとする」と市民全体を対象としていますが、いま出されている条例案は第1条で「市民が生涯にわたり…」とある以外は、基本理念を見てもその他の条文を見ても、その対象は高齢者等または障がい者、生活困窮者にとどまっています。

 福祉とはなにか…辞書には「しあわせ」とか「豊かさ」意味する言葉で、すべての市民に最低限の幸福と社会的援助を提供するという理念をさすもの、とありました。福祉基本条例とうたうのであれば、市民全体の福祉の向上を条文に掲げるべきと思うのですが…。

 障がい者基本条例もなくして、この基本条例に合体させているようですが、単独の基本条例の内容がすべて加えられているわけではありません。親亡き後対策や差別の禁止は引き継がれていますが自立の支援、生活環境の支援、雇用・就労の支援、健康の確保及び増進といった文言は消えました。

 福祉基本条例というのなら市民全体の福祉をうたうべきで矮小化すべきではないと反対しました。しかし、他の委員はこれで良しと全員賛成でした。あらためて本会議で討論することになります。

 
by michiko_fujiwara | 2016-06-10 02:00 | 議会報告

“子どもたちに笑顔、若者に夢、高齢者に安心を” 日本共産党池田市会議員・藤原みち子の活動日記 e-mail : m_fujiwara(a)wombat.zaq.ne.jp…(a)は@に置き換えて。随分長い間メール機能が止まっています。しばらくご容赦ください。


by michiko_fujiwara