現在の日本は「1%の、1%による、1%のための政治」
昨年の戦争法強行で「ストップ戦争法案!池田実行委員会」は、当初の役割を終え解散しましたが、戦争法廃止の運動は、引き続きやらなければと準備がすすめられ、今日「戦争させない・9条壊すな!池田の会」としてスタートを切りました。今後持続した運動となるよう会則や役員体制を整え当面の活動も提案されました。
記念講演は大阪大学大学院国際公共政策研究科教員の木戸衛一先生。「ナチス=ドイツと日本の現在(いま)」と題してたっぷり講演。
現在の日本は「1%の、1%による、1%のための政治」だ。世界で最も裕福な62人が保有する資産は、世界の貧しい半分(36億人)が所有する総資産に匹敵する。このまま推移すると、2016年には、世界の1%が残り99%より多くの富を所有する総資産に匹敵すると警告されていた。ところが昨年の段階で実現してしまった。そんな状態をあきらめさせるキーワードが「自己責任」…うまくいかないのは自分が悪いからだと…。
格差・貧困社会化は歴史的・社会的関心の欠如と「敵」のイメージを注入⇒戦争国家化
昨年末12月1日付朝日新聞に掲載された
ポリス・シリュルニク氏の言葉「歴史を振り返ると、共通点があります。国力が弱くなっているとき、社会が混沌としているときは映雄が求められる。カオスか私かどちらかを選べと迫りながら、権力を掌握していきます。催眠術をかけるように、人々の中に眠っている怒りを呼び覚まして操作する。同じフレーズを繰り返し聞かされることで思考が停止する。服従は一種の幸福感をもたらします。考えることは疲れますから。討論を認めない文化では、扇動者が世論を支配するようになる。そして全体主義に身を委ねていく」
まるで橋下元大阪市長のやり口のようです・
また、ドイツでは「敗戦」とは言わない。5月8日は解放の日…ナチズムの暴力支配という人間蔑視の体制から解放された」との認識が定着しており、戦争に至った暴力支配への反省を行っています。きちんと過去の克服をしたドイツと比べ、日本版ナチス党をめざしているかのような安倍政権が、過去の克服どころかナチスドイツとオーバーラップするようなお話でした。
最後に代表世話人となられた佐々木弁護士からご挨拶。
安倍政権の危険な動きに対し、憲法9条があったからフィリピン・ミンダナオ島の反政府ゲリラとも和平交渉ができたなど9条の素晴らしさを語ろうと呼びかけられました。