介護認定は約1ヶ月かかる?
介護保険を利用する場合、介護認定を受け、認定結果に沿ってケアプランをつくり利用料を支払うことになります。
このところ介護認定は時間がかかり1ヶ月を超える場合もあります。一日も早くサービスを受けたいのに認定結果を待たなければなりません。もちろん認定を想定して利用することもできますが、想定していた認定より低い結果になれば、認定を超えて利用したサービスについてはすべて実費となります。
従って、できるだけ早い認定を求めたいところですが、池田市では豊能町、能勢町と合同で認定審査をしており、その件数は高齢化が進むとともに増え続けています。
2012年度は8038件の見込みで、274回の審査会が開かれてきました。休日を除けばほぼ毎日開かれている計算になります。13年度の予算では審査会の回数を20回増やし申請件数の増加に対応しようとしています。認定内容に納得できず再申請する場合もありますが、実際にはあまり介護度の変更が認められてはいないようです。
一日約30件の申請を1件数分で処理しなければならない状況で、充分に一人ひとりの状況を判断できるのだろうかと疑問を呈しますと、事前に委員の方々にデータを送付しているため、みんなが把握参加しているため大丈夫とのことでした。本業をやりながら丁寧な審査ができるのだろうかちょっと心配です。特に認知症の場合などはチェック項目には現れないケースもあり、身体の不具合より実態をつかむのはプロといえど難しいでしょうね。
本来、認定にこだわらずその人にとって介護の手が必要であればサービスを提供するというのが当たり前。それを保険料を支払い(滞納すれば利用料は3割負担になってしまう)、認定でふるいにかけられ、利用料1割負担で、サービスの一部をあきらめるハメになることもよくあります。3つの関門をくぐらなければ保険料を払っていてもサービスが受けられないということです。
認定制度という篩いをやめ必要な人に必要なサービスを提供してこそ、介護の社会化といえるのではないでしょうか。この認定制度の仕組みを参考にしようとしているのが「子ども子育て新システムです」保育時間を認定し認定の範囲でしか子どもを保育所に預けられない、そんな制度をつくろうとしています。障害も「認定区分」がありそれに基づいたサービスを提供することになっています。
あらゆる基準の諸悪の根源が介護保険制度です。