赤川次郎氏、橋下氏に物申す!?
4月14日(土)付け朝日新聞の「声」欄に作家・赤川次郎氏の投稿(?)がありました。「橋下氏、価値観押し付けるな」と題した興味深い内容でしたので転載します。
大阪の橋下徹市長は大阪府立和泉高校の管理職をなぜ処分しないのだろう?教師の口元チェックをしながら、姿勢正しく心をこめて「君が代」を歌えたはずがないのだから。それにしても生徒のためのものであるはずの卒業式で、管理職が教師の口元を監視する。何と醜悪な光景だろう!橋下氏は独裁も必要と言っているそうだが、なるほど「密告の奨励」は独裁政治につきものである。
府知事時代、橋下氏は初めて文楽を見て、こんなもの二度と見ないと言い放ち、補助金を削減した。曰く「落語は補助金無しでやっている」。舞台に座布団1枚あればいい落語と、装置を組み、大勢の熟練の技を必要とする文楽を一緒くたにする非常識。客の数だけを比べるのはベートーヴェンとAKBを同列にするのと同じだ。文楽は大阪が世界に誇る日本の文化である。理解力不足を棚に上げ、自分の価値観を押し付けるのは、「力強い指導力」などとは全く別物である。
過去に学ぶ謙虚さを持ち合わせない人間に未来を託するのは、地図もガイドもなく初めての山に登るのと同じ。一つ違うのは、遭難する時、他のすべての人々を道連れにするということである。
という文章。言いえて妙です。府が補助金を出していたセンチュリー交響楽団に続き今度は大阪フィルハーモニー楽団も補助金カットのターゲットです。カジノはOKでも、文化施策は儲からないから廃止ですか橋下さん!文化を大事にしない都市って貧しい行政ですね。