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藤原みち子の活動日記

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福祉バスについて懇談しました

 2012年2月2日(木)
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 宝塚の田中市議と地域の方たち6人が、池田の福祉バスについて学びたいと尋ねてこられました。橋渡しはもと池田市議の柿原高弘さん。現在は宝塚在住ですので両方の施策に精通しておられます。

 高齢福祉課の協力を得て、池田の施設循環バスの成り立ち、現状について報告と質疑、宝塚の現状を聞いて質疑と意見交換が行われました。

 池田の場合は、「行財政見直し推進計画(みなおし’97)」を策定する中で、60歳以上の市民に出していた敬老年金や障害者年金を廃止し、その財源を使って福祉バスの運行を決めました。スクラップ&ビルドということのようですが、約1億円を削減し、2800万円(マイクロ3台分)の福祉バスに変えたわけですから約7200万円の経費削減をしたことになります。

 1997年10月に2台で運行開始。阪急バスの子会社・スマイルとの委託契約です。1998年4月からは市所有の1台を追加し、3台で運行。1999年8月にダイヤ全面改正が行われ、市内各地域を回っています。市役所、市立池田病院、敬老会館をキーステーションにして他のルートに乗り換えも可能です。

 月曜から金曜日(祝日を除く)、184ヵ所のバス停で60歳以上の方、障がい者、妊産婦の方に利用いただけます。年間約10万人の利用があるそうです。

 利用の多いルートもあれば少ないルートもありますが、高齢者にとっては貴重な足です。宝塚の方たちは、184ヵ所のバス停を持ち細かく地域に入り込んでいることに感心され、宝塚ではどんなやり方が良いのかさらに研究をしていきたいとのことでした。

 民間のバスは利益につながらなければ、減便・廃止もありで、池田でも大幅にダイヤ改正がありました。そうした交通機関の廃止と高齢化でマイカー運転が困難になる層が全国的にも増加しています。これらは2000年に入って公共交通の規制緩和と市町村合併の強制で、いっそう危機的状況をもたらしてきました。

 足がなくなればその地域に住み続けられず、転出が続けば地域崩壊が進みます。いったん地域の崩壊が進みだすと、それを推しとどめるのは容易ではなくなります。

 地域の足を確保するのは、国と地方自治体の役割です。自治体は、「すべての人と環境にやさしい公共交通システム」の整備を急ぐ必要があると説くのは、立命館大学の土居靖範教授。「豊かさのグレードアップ」も狙いで、「住み続けられる地域づくり・まちづくりの視点で、交通改造を具体的に早急に展開することが望まれる」と述べておられます。

 高齢福祉社会での公共交通の整備・充実は、まちづくりや豊かな医療・福祉・教育などを実現する土台=「プラットホーム」に据えられるべきであり、土台の公共交通が不充分であれば、医療福祉、教育あるいは観光など諸施策も充分に成果が出せない、とも…。なかなか説得力があります。

 池田の福祉バスもその一翼を担っていますが、1日1便ですから決して充分とは言えず、せめてもう少しバスの台数があれば…と思います。もとは1億円の年金だったのですから、せめて北部などは倍ほどのバスを走らせるなど便数が増えればいま乗れない人も救われます。

 一方、利用者が少なくても貴重な足ですから、必要なときに呼べるデマンドタクシーのようなものもあれば良いのに…などなど、考えさせられました。

 
by michiko_fujiwara | 2012-02-03 01:01

“子どもたちに笑顔、若者に夢、高齢者に安心を” 日本共産党池田市会議員・藤原みち子の活動日記 e-mail : m_fujiwara(a)wombat.zaq.ne.jp…(a)は@に置き換えて。随分長い間メール機能が止まっています。しばらくご容赦ください。


by michiko_fujiwara