2023年12月29日(金)
12月議会では、初日の本会議で10月の決算委員会での審査結果から、議会として市長に各常任委員会で取りまとめた予算要望を提出(予算決算審査サイクル…決算結果から次の予算に生かすよう議会として市長に提出)しましたが、今年も文教病院委員会では学校給食費の無償化継続を要望しました(因みに厚生委員会としては、保育の充実や、私が一般質問で取り上げた帯状疱疹ワクチン接種補助や、補聴器購入補助なども提出)。
その文教委員会には、昨年に続き今年も「学校給食の無償化の継続と質・量の改善を求める請願」が出され、代表の方が委員会に出席し趣旨説明が行われました。委員会には山元議員と私も紹介議員として出席。そこで述べられた尾崎事務局長の発言内容をご紹介します。
「学校給食の無償化の継続と、質・量の改善を求める請願」について趣旨説明を行います。
「請願項目」は、
・学校給食費無償の制度化を強く国に求め、実現までの間は池田市として給食費無償を継続すること
・「食育としての給食」に見合ったものとなるよう、給食の質・量の水準を向上させること の2点です。
池田市において、2022年7月から実施された小中学校の給食費無償化は2023年度も引き続き実施されました。年間5万円弱にもなる給食費が家計に与える影響はとても大きく、多くの保護者から歓迎の声が寄せられました。
また、学校現場からは「登校しにくい子どもの給食費を、払い続けるか止めるのか、その選択を保護者に迫らなくても良くなった」「時々登校する子に給食食べにおいでと、お金のことを考えずに言える」など、教師として本当にありがたいという声が寄せられています。
同時に来年度以降はどうなるのかという不安の声も多くあります。
憲法26条は「義務教育は無償」と定めています。国会では無償の範囲に給食費も含まれることが70年以上前に確認されました。にもかかわらず、現状は放置されたままです。給食費無償化の実施は国の責任であり、実現を国に迫る意見書を送った池田市議会の見識に敬意を表します。合わせて、国がやるべきことをやるまでの間は、市民の生活を守る一番身近な自治体として、国からの補助金の有る無しにかかわらず、池田市が引き続き無償化を継続する決断を求めます。
衣食住は人が人として生きる上で欠かせない基本的な環境です。子どもたちの健やかな成長を保障する給食費無償化は、大人が果たすべき大切な責務の一つだと私たちは考えます。
池田市の英断を市議会の力で後押しし、無償化継続を果たしていただくことを強く望みます。
合わせて、給食の質と量の改善を私たちは求めます。
かつて、中学校は給食無しだった池田市が、注文制のデリバリー弁当を開始し、その後全員のデリバリー弁当へと一歩を進めました。現在は給食センターでの一括調理方式で、小中学校ともにあたたかい給食を提供しています。昔に比べれば制度は前進しました。しかし給食の質と量の現状は決して十分ではなく、道半ば…と言わざるを得ません。
建て替えられた給食センターで民間業者に調理を委託後、異物混入をはじめ様々なトラブルが起こりました。まともな給食が提供できなかった事例も発生したことはご存知の通りです。ときを経て、初期のトラブルは改善されましたが、質と量の問題は今もなお存在しています。
辛すぎるサラダ、水気が多すぎてべちゃべちゃのサラダ、歯がなくても食べられそうで「離乳食ラーメン」と呼ばれる麺類。中学生からは「お年寄り向けのようなおかずが多く、メインと呼べるものがない日が多い。もっとメニューを増やして欲しい」という声も聞こえてきます。
池田市には「現在の給食は改善の余地あり」という認識を持っていただくことを望みます。まずは毎日給食を食べている子どもたちに素直な声を聴くシステムをつくって下さい。また、全国各地の自治体で実施されている「豊かな給食」の内容や取り組みを学んで欲しいと思います。一足飛びに改善しなくても、「子どもたちに食べさせたい給食」のイメージを豊かにして、それに近づく努力を積み重ねる池田市になって欲しい。私たち市民も一緒に力を合わせて改善していきたいと思っています。
「子どもたちがワクワクしながら給食の時間を迎える池田市にしたい」そんな思いでこの請願を提出しました。
請願を出すにあたり、多くの議員の方々が、私たちの求めに応じて話に耳を傾け、またご自身の考えを語って下さったことに希望を感じます。合わせてこの文教病院委員会で、私たちの請願趣旨を改めてお伝えする場を設けて下さったことに感謝します。
池田市が、豊かな給食の実現のために必要な決断を下すよう、市民の代表である池田市議会に私たちの願いを託します。この願いを受け止めて下さいますようお願いいたします。本日は誠にありがとうございました。
結局この日の文教病院委員会は全委員が採択に賛成し、12月21日の本会議でも全会一致で採択されました。
議会からも予算決算審査サイクルで提案し、市民のみなさんからの請願も採択され、いよいよ市長の決断が待たれるところです。