厚生常任委員会報告 その2
委員会に付託された議案の二つ目は、「池田市民文化会館条例の一部改正」でした。
市民文化会館は、4年前に指定管理者制度が導入され、5年間の契約で(財)いけだ市民文化振興財団 が管理運営しています。財団は池田市からの管理委託料で行事の企画や会館の管理をしていますが、「使用料」は現在池田市に入っています。
今回の条例改正は「利用料金制」の導入で「使用料」を「利用料」と変え、(どう違うねん?と思うでしょ) 料金は指定管理者に入るようにするためのものでした。
市はその分管理料を減らし経費縮減をしたい、ということが提案の理由でした。
いまでも市民の財産である市の施設管理を第三者の手に委ねており、管理委託料の使途に関しては議会でチェックできない状態にあります。今回は、さらに収入も委ねて指定管理者の権限を増やすという提案であり、議会のチェックからよりいっそう遠ざかることになります。
それはとりもなおさず、市民の声を生かす機会を取り上げることにつながります。
株式会社も参入できる指定管理者制度は、利益を上げるため利用料以外の収入を図ろうとしたり、コスト削減を目指すことが通例です。
必要以上に人件費の削減にはしったり、あたかも市民ニーズに応えているかのようで儲かりそうな企画に偏ったり、ときには不正も生む可能性がありながら、行政は深く立ち入れない、といった危険をはらんでいます。
また市民も、お客さんとしては大事に扱ってくれても、事業内容に参画することはほとんど出来なくなります。
民間業者が民間の施設で運営することと違い、市民の共有財産である施設を使って行う事業は、市民の声が届くシステムを残しておくことが必要だと思うのですが…。経費削減だけにとらわれず、深く豊かな文化発信の拠点として欲しいものです。