お金の使い方が大事…前進座初春特別公演の唐茄子屋
京都先斗町の歌舞練場で開演中の「前進座初春特別公演」を観てきました。毎年恒例となっている日本共産党後援会の行事です。本来は橋向の南座で行われているものですが、改装工事のため、昨年同様歌舞練場での公演となりました。こじんまりしてますが、舞台と客製との一体感を感じます。
開演に先立ち、宮本岳史衆院議員、辰巳幸太郎参院議員、清水忠史前衆院議員の挨拶がありました。
今年の演目は、前半が舞踊で初姿先斗賑(はつすがたぽんとのにぎわい)と狂言舞踊・棒しばり。初姿…は若旦那と太鼓持ちが、江戸の吉原でのんきに遊び、江戸の日本一の芸を観たら今度は今日の舞子を観たいと、東海道をいろいろな体験をしながら京へ向かうという芝居交じりの舞踊です。特別出演で先斗町の舞妓さん2人も登場。
棒しばりは、大名が出かける際召使の太郎冠者と次郎冠者が酒蔵の酒を飲む今年心配し棒で縛るというお話。棒で縛られた太郎冠者と後ろ手に縛られた次郎冠者の踊りが見ものです。
後半は唐茄子屋というお芝居。糸問屋の放蕩息子が伯父に唐茄子(かぼちゃ?)を売り働いて稼ぐことを体験させるのかで貧乏長屋の人情に触れ、売り上げのすべてを貧しい親子に渡すが、家主が家賃の滞納分だとして全部持って帰り、自殺を図ろうとする姿を見て、放蕩息子がお金の使い方、働き方を学び「唐茄子屋でござい」と売りに行くところまでを演じています。
笑いと涙を誘うお芝居。きちんとした芸、歌舞伎を身近に感じさせてくれる前進座公演でした。