今度はマンションの違法建築…マスコミをにぎわし続ける池田
2日ほど前、「池田市内のマンション建設が違法建築なのに市が放置している」とのメモの入った資料(2015年8月3日のネット記事と物件の写真、建物平面図等)が我が家のポストに放り込まれていました。残念ながらどなたが入れられたのかわかりませんので、取り急ぎブログで現状をご報告します。
記事そのものは2年前のもので「2014年1月、兵庫六甲農業協同組合が池田市にある違法物件に多額の融資をしていたことが発覚しました。7階建として登記されているにもかかわらず、実際には9階建ての建物なのです」とあり、12年8月に所有者A氏に対し、無条件で2億2千万円の融資を行い、11月にはこの物件をB氏に譲渡し、その際、JA兵庫六甲は新たに1億3000万円の融資を行った。というものですが、JAの問題は別にして、7階建てで登記されたものが実は9階だったということは建築許可の関係からも大きな問題です。
場所は菅原町ですから市役所のすぐそばなので早速現地に行って確認してきました。確かに9階ありました。
相前後して、実は池田市も11月8日付で「違反建築物措置命令に伴う標識の設置について」として下記内容の記者発表された旨のお知らせが届きました。
池田市菅原町の共同住宅は、建築基準法第52条(容積率)の規定に違反するため違反建築物措置命令を平成27年10月13日に発令し是正指導を行ってきたけれど、度重なる違反指導に従わないことから、本日(11月8日)命令の公示に基づく標識を当該建築物の敷地内に設置するというもの。
確かに、マンションの入り口・通りに面した壁の部分に赤い標識が貼ってありました。
この件についてのいきさつを担当部に問合わせますと、平成24年7月の建築許可申請は7階建で、民間の検査機関が確認を行い中間審査も行われていたようですが、完成時に確認に行くと7階ではなく9階建になっており違法であることが発覚、そこで池田市に連絡が入ったとのこと。登記簿も7階の共同住宅として登記されており、積算床面積も7階としての面積のようです。
市は直ちに是正を求めたそうですが、そのうち持ち主が変わり是正を求める相手が新所有者になったそうです。のらりくらりと今まで逃げてきているようです。高さそのものは申請と同じ高さだそうですが、高い吹き抜けの予定だったとか。はじめから内緒で9階にするつもりだったのかもしれません。7階なら容積率は基準に合いますが、8~9階が増えると床面積が増え容積率は基準をオーバーすることになります。基本的には建築確認申請通り7階建てにすることが求められます。
市は持ち主に対し、是正のための必要な措置をとるよう、この間2度命令を下しています。具体的には8階以上の床を撤去することですが、少なくとも8階以上は屋根裏空間とみなし、居室として使うことが出来ないようにすることは必須です。また、9階にしたことにより耐震性が保たれているかどうか、あらためて耐震診断をすることなど持ち主に求めているとのことでした。
建築主は問題が発覚したら、途中で名義を変えるなどかなり悪質な気がします。この人がかかわる他の建築物でも同様のことがないのか、関係機関はきちんとチェックする必要がありそうです。
当該物件に関しては、マスコミや市民の怒りなどで、現在の持ち主は是正に向けて頑張りたいといっているようです。二度と同様の不正が行われないよう、更なる指導と改善が求められるところです。