4月開校の施設一体型小中一貫校「ほそごう学園」を見てきました。
昨日、議員団で今年開校した「ほそごう学園」を視察してきました。
池田市で大きな反対運動が起きた施設一体型小中一貫校です。旧細河中学校の敷地に、旧細河小学校と旧伏尾台小学校が入り、かつて伏尾台・細河地域を細郷と呼んでいた名称を学園名にしています。新たに細郷小学校と細郷中学校となり施設全体をほそごう学園としました。
約25億円をかけ、北棟、南棟の既存の校舎を改装し、新たに東棟・アリーナ棟がつくられ下の階には小学生が、上の階には中学生が学びます。山が眼前に広がり自然豊かな環境です。
新しくなったはずなのに、雨漏りがする、テニスコートがぬかるみ状態で使えない、通学バスの安全性など、6月議会で白石啓子議員が一般質問をしたところです。
その後、3階の校舎の窓枠が中庭に2度も落ちる、トイレのひび割れなどの話を耳にし、今回の視察となりました。
階段などは小学生対応で低くしてあり、私たちも歩きやすく、職員室は窓ガラスが多いため校庭が見張らせます。プールは特別室などのある東棟の屋上に小中学生が使えるよう床が可動式になっています。水は循環式となっているため、常に満水で側溝に溢れている状態。
問題の窓ガラスが落ちたというところは旧校舎のほうで、見た目は新しくきれいに見えましたが、サッシの枠のレール部分がすり減っていたのではないかという事でした。なかなか戸が開かないので力を入れたら落ちたとのこと。しかし縦長のかなり大きな窓でしかも3階から落ちたとなると下に子どもたちがいれば大きな事故になりかねません。教育委員会としてはこの夏総点検をし改善を図るとのこと。
同様の事は他の学校でも耳にしていますので、全学校の点検をと求めました。しかし、雨漏りは新築の建物で起こっており、突貫工事の影響か、ずさんであったと言わざるを得ません。これは業者に責任を持って直させるとのこと。
毎朝8時20分に職員朝礼が小中合同で行われ、その後小学校と中学校に分かれて行うという2段階の朝礼。8:30に通学バスが到着、8:35から朝の会。チャイムは1時間目と3時間目になるそうですが、小学生は45分授業、中学生は50分授業ですから先生が終わりの時間を測りながら授業が行われているそうです。
休憩時間は3時間目の前20分とお昼休み以外は運動場に出ていく時間がないため、小学生は中庭で遊ぶと言いますが、中庭はそんなに広くなく、複合遊具が一つあるだけでした。運動場の端に上り棒や鉄棒などの遊具が設置されていましたが、放課後はクラブ活動が行われており、バスの時間帯があるため多くの小学生はバスで帰るようです。中学生は休憩時間もあまり校庭では遊ばないらしい。
運動場に出る急な階段の傾斜を緩めるため階段を低くし、中庭的なスペースがつくられましたが、そこに仮コートをつくってテニスコートを使えない中学生が練習をしていました。土曜、日曜など近くの池田北高校のコートを借りたりしているそうです。
小林議員が練習していた野球部員に「小学生と一緒でどうだ?」と聞くと、一言「いらん!」との返事。そばに小さな子がいると危ないということのようでした。中学生の目線がやさしくなったという一面もあるようですが、当の中学生にとってはやっぱり中学生だけの方がよいようです。
小学校の先生が中学生を教えたり、中学校の先生が小学生を教えに行くなどの時間帯を設けているそうです。小学校の丁寧な教え方など勉強になるという事でしたが、先生方の大変さも目に浮かびます(先生の人数が十分であれば効果的かも知れませんが)。
運動会も文化祭や式典など工夫しながら合同で行うようですが、子どもたちにとって何がいいのかこれから見ていくことが大事だと感じました。