藤原みち子の活動日記

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社会保護の床

 2012年8月17日(金)

 「社会保障の床」って何でしょう。最低限の水準という意味です。セーフティネットとは大きく異なるものとして、近年、国連と国際労働機関(ILO)によって提唱されてきたものです。
 
 今年開催されILO・第101回総会で、「社会保護の床」に関する勧告(第202号)を採択しました。すべての人々に社会保障の権利を認め、その最低限の水準を実現するとともに、より高い社会保障水準へと制度を拡充することを、加盟国への指針として定めています。

 セーフティネットは、市場に基礎を置く構造改革プログラムとして、2000年代に入って多くの国で疑問視されています。これに変わるのが「社会保護の床」なんだそうです。

 ネットは網であり、穴があいていますが、床(フロア)は、穴があいておらず、底支えとしての役割です。

 勧告は、その前文で「社会保障の権利は人権である」「社会保障は貧困と不平等、社会排除、社会不安を防ぎ減らすとともに、機会均等とジェンダー平等、人種平等を促進し、非正規雇用から正規雇用への転換を支援するうえで、重要な手段である」と明記されています。

 この考えに立って、社会保障の最低限の水準を国内で定める時には次の原則を適用すべきとしています。

 その①は、保護は社会的連帯に基づいて普遍的なものとする、②非差別とジェンダー平等、③社会保障適用者の尊厳と権利を尊重する、④政労使の参加と当事者を代表する団体との交渉。

 そして、基礎的な所得保障は「尊厳を持って生きることを認めるものでなければならない」と定めています。

 日本では、「生活保護を受けているのは怠け者」といった人間蔑視の考え方が意図的に流布され、その結果、生活保護受給者が萎縮するような状況がつくられています。

 ILO勧告はこうした考えを厳しく退け、「すべての人々が、人間として尊厳を持って生きることができるような社会保障制度を実現しなければならない」こととしています。

 「社会保護の床」を策定・実施に当たってカギを握るのがディーセントワーク(人間らしい労働)です。貧困から抜け出すにはディーセントワークへの効果的な道をつくる事であり、これが「社会保護の床」を計画するカギを握っていると指摘。「正規雇用を促進しなければならない」のです。

 日本政府が進めている「税と社会保障の一体改革」はこの勧告に逆行するものです。
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by michiko_fujiwara | 2012-08-18 01:12 | 福祉・社会保障

“子どもたちに笑顔、若者に夢、高齢者に安心を” 日本共産党池田市会議員・藤原みち子の活動日記 e-mail : m_fujiwara@wombat.zaq.ne.jp


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