日の丸を議場に掲げよと条例提案…自民・公明・市民クラブ
昨日5月議会の告示があり、議案書が届きました。
5月は今年度の議長や副議長、監査役、各常任委員会の委員の所属や委員長、副委員長などの役員を決める臨時議会ですから、議案は急がなければならない即決議案のみとなります。
事故などによる損害賠償についての報告、震災関連の市税条例について、国からの特別交付税などによる一般会計の補正が出されています。
役員選挙に当たっては公平に行うよう議長をはじめ、各会派に申し入れしました。
ところが、議員提案議案が自民同友会、公明党、市民クラブから共同提案として出されました。議場に国旗を掲揚することを記した「池田市議会国旗等掲揚条例案」です。
この問題はこれまでに何度か右翼系の団体から議会に申し入れがありましたが、全会派の一致が得られないとして取り上げてこなかったものです。その状況は変わらないまま今度は議員提案をし、数の力で押し切ろうというもので問題です。
そもそも、「日の丸」は戦争の旗印にされたものであり、「君が代」は天皇の世が千代に八千代に続くようにと歌われたもの。戦争に駆り立てられた人々や侵略を受けた国々にとっても大きな影響を与える国旗国歌法そのものが国民の総意で決められたとはいえない、国会で数の力で押し切られたものです。戦後、主権は国民にあること、思想信条の自由をはっきり示した憲法が制定されており、法が決められたときにも、「内心の自由」は認められていたはずです。
私たちも議員提案は何度か行ってきました。それは議員の役割のひとつとして「商業振興条例の制定」を求めるものであったり、「長寿祝い金」を年1回ではなくせめて月単位に支給するよう変更を求めるものであったり、災害見舞金は居住している家だけでなく、生活のもとである事業所の災害も対象にするよう変更を求めるものなど、市民生活にとってプラスになるであろう提案をしてきたつもりです。
議場に「日の丸」を掲げることが市民生活に必要なことなのか疑問です。しかも、3回しか質問できない本会議で即決議案として出すなど市民に意見を聞くこともできません。
大阪府立高校での口パクチェック問題、起立条例など口だけでなく姿勢までチェックするなどどんどんエスカレートしてきていることを合わせ考えると、いつか来た道への危険を感じます。