ペットボトルの水が足りない?
被災地にはまだ余震が、震度5、4などの規模で続いています。
お逢いした方に、「東北地方にご親戚や友人・知人などいらっしゃいませんか?」と聞きますと、池田は少し遠いせいか、「うちは大丈夫」と仰る方が多いですが、「東北はいないけど東京に子どもが…」と言われる方が結構あります。
「水も安心して飲めないようですね」と言いますと、「そうなんです。ペットボトルの水を買って送っているんです」と、原発の影響がとても心配そうでした。
ごく普通に飲んでいる水が汚染されているとしたら、考えただけでも恐ろしいことです。
ところが、ペットボトルのキャップ工場が被災し、生産量が激減したため、ミネラルウォーターの生産が全国で4分の3に落ちているそうです。キャップの色や形が違うことが、増産しようにも、生産ラインを形が変わるたびに止めなければならないなどの理由で生産が追いつかないとのこと。
メーカーごとの差別化が増産の壁となっている様です。
ところで、福島第1原発3号機の作業員3人の被爆で、3人が作業に入る前6日前の18日に、1号機のタービン建屋地下で高い放射線量を確認しておきながら、作業員に注意喚起をしていなかったことが明らかになりました。情報がきちんと伝えられていれば被爆は防げたと言います。
人災に人災を重ねる事態は避けなければなりません。少なくとも危険を顧みず作業をしている人たちに正しい情報を伝えるべきではなかったでしょうか。
ニューヨーク州の知事も原発の見直しを指示したと言います。原発問題は危険を指摘されていたにもかかわらず、便利さを追求するあまり、安全性をおろそかにしてきたことが大きな問題です。自然エネルギーへの転換が急がれます。
原発問題に限らず、どんな問題でも一部の人たちだけで物事を決めるのではなく、情報を正しく伝え、時間がかかろうとも住民とともに考え、納得が得られるまで話し合うことが必要です。
ところでイチロー選手など、スポーツ選手たちからの多額の支援金が寄せられていますが、こんな時こそ大企業の224兆円にも及ぶ内部留保金を取り崩し、被災地の復興などに還元すべきではないでしょうか。
米軍への思いやり予算よりも、国民の苦難にこそ大切な税金を使うべきだと思うのですが…。