「働く婦人の家」34年の歴史に幕
総務委員会での2つ目の審査案件は、「池田市働く婦人の家条例の廃止について」でした。
「働く婦人の家」は勤労婦人福祉法に基づき昭和53年に設置され今日に至っています(今は男女雇用機会均等法に基づく)。この間、藤本登紀子さんを中心とした女性相談、各種講座、教室など働く女性や家庭の主婦などの福祉増進を目的とした取り組みが行われてきました。
社会情勢の変化、利用状況に鑑み婦人の家を廃止するとの提案です。
家父長制度のもとで、長い期間をかけてつくりあげられた男女間格差はそう簡単には払拭できません。「働く婦人の家で行われてきた女性のための相談活動や福祉・文化・交流は女性たちの拠りどころでありました。
いま、女性を取り巻く情勢は、DV,セクハラ、パワハラ、モラハラなど複雑・困難になっており、雇用の面でも非正規労働者の7割が女性といわれるように、低い地位におかれています。国連女性差別撤廃委員会から日本政府に是正勧告が行われていながら、いまだに改善されていないことも昨年改めて指摘されたところです。
男女共同参画社会時代に向かい「働く婦人の家」の果たしてきた役割はもっと大きな視野で幅広く、複雑、多岐にわたり、新たな女性問題の解決のための拠点へとつくりかえる必要があるのかもしれません。
しかし、今回の突然の廃止はそういった受け皿も充分でないままに行われており、経費削減という行革の観点が優先されているように思えます。男女共生サロンのあり方も、他市に比べてあまりにもおざなりで、これで本当に男女共同参画推進といえるのか疑問です。
なし崩し的に女性施策を後景に追いやっているのではないかとの意見もあげ、この条例廃止には反対をしました。
民主市民連合が廃止の立場で賛成討論をおこない、当然自民・公明も廃止に賛成しました。